物流倉庫の利用にかかる費用相場

物流倉庫の料金は固定費と変動費の2つで構成されている場合が多くあります。物流倉庫の見積もりを見るうえで必要な項目となるため、ぜひ覚えておきましょう。

固定費の相場

固定費は大きく3つに分類され、それぞれ以下の価格が相場となっています。

それぞれ詳しく見てみましょう。

倉庫保管料

倉庫に荷物を保管するために必要な費用です。保管する荷物によってかかる費用は変わりますが、おおむね3,000～7,000円/坪と見ておけばいいでしょう。温度管理を必要とする品物の場合は、別途電気代が追加される可能性があります。

なお、本記事では坪あたりで算出しましたが、パレットやラックで算出している場合もあります。

システム利用料

WMS（Warehouse Management System：倉庫管理システム）と呼ばれる物流倉庫に導入されているシステムにかかる費用です。モノの入出荷やピッキングなど、倉庫内作業に必要となる情報を収集・出力するシステムです。専門性の高いシステムであるため、固定費として請求する物流倉庫が多い傾向にあります。

業務管理料

倉庫の物品を管理するために必要な費用です。見積書には「基本料」と記載されることもあります。預ける在庫の量が多ければ高額になりますが、出荷件数と差し引きして割り引かれることもあります。

人件費

倉庫において発生する業務に従事する人員にかかる費用です。

変動費の相場

物流倉庫の利用に当たって発生する変動費は以下の6つです。

デバンニング料

デバンニングとは、トラックの荷台やコンテナから荷物を取り出す作業のことで、これに係る費用をデバンニング料と言います。入庫量と一緒にされているケースもありますが、人力で下すのかフォークリフトを使用するのかで費用が変わります。そのため、入庫量とは別になっている物流倉庫もあります。

入庫料

荷物を倉庫に搬入するためにかかる費用です。入庫時にコンテナなのか宅配便なのかなどで料金が変動します。

検品料

入庫する荷物に破損がないか、数はあっているかを確認する作業を検品と言い、これにかかる費用を検品料と言います。チェック項目や求められるレベルによって、検品料は前後します。

梱包料

ラッピングやダンボールへの梱包に必要な費用です。発送業者に引き渡す前の行程で、のし等の場合は別料金が係る場合もあります。送り状や納品書はこの中に含まれている場合がほとんどです。

ピッキング料

荷物の出荷時に商品を倉庫から取り出す作業にかかる費用のことで、検品と混同されますが順序が異なります。物流倉庫によっては梱包料 に合算となっている場合もあります。

配送料

目的地に荷物を配送する料金です。物流倉庫が発送する場合もあれば、自社で配送する場合もあるため、相場ははっきりしません。また、物流倉庫と提携している配送業者が配送する場合もあるため、一度見積もりをもらって相談すると良いでしょう。

物流倉庫の費用を抑えるポイント

物流倉庫の費用を抑えるには、複数の倉庫を見学し相見積もりを取るのが最適です。ひと口に物流倉庫と言っても種類が多く、取り扱っている行程も異なります。金額だけで判断すると、自社で賄わなければならない業務が発生する可能性もあるため、どのような仕組みになっているかなどは実際に現地でチェックしておきましょう。

また、節減しやすい費用として保管費や情報処理費、人件費が挙げられます。特に人件費に関しては、人材派遣・紹介サービスなどを活用して変動費にすることができます。「固定費だから減らせない」と諦めてしまう前に、外注した場合をシミュレーションしてみると良いかもしれません。

まとめ

物流倉庫は工程ごとに費用がかかり、圧縮が難しい固定費と圧縮しやすい変動費に分けられます。ただし人件費は外注することで圧縮できる可能性があるため、ぜひ検討してみる価値はあるでしょう。

フルキャストでは、物流倉庫の外注に最適な人材派遣・紹介をサービスとして展開しています。最低1日3時間の小規模から、数十名規模の大規模募集まで可能です。物流倉庫のコストを押さえたいのであれば、まずはフルキャストまでご相談ください。