人材派遣会社とは

この項目では、人材派遣会社の概要を紹介します。

人材派遣会社の仕組み

人材派遣会社で派遣社員が働く場合、雇用主は人材派遣会社、使用者は派遣先企業です。就業の際に取り交わす労働契約も、就業によって発生する賃金などの支払い義務も、人材派遣会社が負います。また、雇用主として派遣先企業との交渉や必要に応じて研修などを行うのも人材派遣会社です。

派遣先企業は派遣会社と派遣契約を結び、労働力として派遣社員を派遣してもらう対価として料金を支払います。この派遣先企業から支払われる料金から派遣労働者の賃金や社会保険料、経費などを差し引いた額が派遣会社の主な利益です。派遣社員が人材派遣会社で働く場合、一般派遣と紹介予定派遣の2種類があります。

人材派遣スタッフの派遣形態

人材派遣には一般派遣と紹介予定派遣があります。それぞれの特徴を表にまとめると以下のとおりです。

紹介予定派遣は一般派遣とちがい、直接雇用が前提なので企業側が積極的に選考する必要があります。そのため、就業前の履歴書などの確認はもちろん、事前面談も行われるケースが多いです。

また、紹介予定派遣は直接雇用が前提であるため、 最長6ヶ月の派遣期間終了後、直接雇用せずに一般派遣のように派遣契約を継続させることは派遣法によって禁止されています。

一般派遣

一般派遣は雇用契約を人材派遣会社と派遣労働者で結び、就業先となる派遣先企業で、働く契約形態です。

一般派遣のメリットは以下の内容になります。

• コストを削減できる（求人広告など採用にかかるコストを抑えられる）
• 業務の効率化がはかれる（誰にでもできるルーチンワークを派遣社員にまかせれば社内リソースを主業務に回せる）
• 人手不足を解消することでビジネスチャンスをつかむ可能性が高まる
• 専門性の高い人材が確保できる（特殊なスキルが必要な人材を雇うことで業務の幅が広がる）

一般派遣のデメリットは以下のとおりです。

• 育成費用がかかる（ある程度のスキルのある人材であったとしても、社内独自の業務の決まりなどを教育する必要がある）
• 社員の帰属意識が薄くなりやすい（派遣期間が決まっているため派遣先企業への帰属意識が薄くなりやすい）
• 契約範囲外の業務は指示できない（万一、依頼してしまうと契約違反になる）

紹介予定派遣

紹介予定派遣は直接雇用が前提であり、最長6ヶ月という期間が設けられた派遣就業形態です。

紹介予定派遣のメリットは以下のとおりです。

• ミスマッチを回避できる（一定期間就業してからの雇い入れとなるので、職場環境と適性のある社員を雇用しやすい）
• 採用コストを抑えられる（求人広告費用、応募者に対応する工数などを抑えられる）
• 紹介予定派遣で発生する紹介手数料は直接雇用したときのみ（派遣期間中の派遣料金は返金されない）

紹介予定派遣のデメリットは以下のとおりです。

• 派遣社員が直接雇用を辞退することもある（辞退されたことで早期退職を事前に防げたことにはなるが、教育にかけたコストや派遣料金が無駄になる）
• 派遣料や紹介手数料が発生する

人材派遣会社の選び方

この項目では、人材派遣会社の選び方について紹介します。

具体的な内容は以下のとおりです。

• 派遣形態で選ぶ 
• 人材派遣会社の対応職種で選ぶ 
• 対応エリアで選ぶ 
• 人材派遣会社の実績で選ぶ 
• 人材派遣会社の営業担当者で選ぶ

順に説明します。

派遣形態で選ぶ

派遣形態とは、前述の一般派遣や紹介予定派遣といった派遣社員として働くときの就業形態のことです。

派遣形態で人材派遣会社を選ぶと、今すぐに必要な人材を受け入れしやすくなります。忙しい季節や忙しい時期に一時的に人員を増やしたいなら、一般派遣に強みのある人材派遣会社がおすすめです。

「未経験でも適性さえ合っていれば雇用したい、しかしミスマッチは避けたい」といった状況であれば、紹介予定派遣に強みを持つ人材派遣会社を選びましょう。

自社が求める人材派遣会社を探すときはWebサイトなどを確認し、人材派遣会社それぞれの強みや特色を確認して選んでください。

人材派遣会社の対応職種で選ぶ

人材派遣会社を選ぶときは対応職種で選ぶことも重要です。対応職種とは、オフィスワークや製造といった職種のことです。

人材派遣会社が対応している職種は以下の内容が多いです。

• オフィスワーク系（一般事務、経理事務、通訳・翻訳、受付、秘書、データ入力など）
• 架電・営業系（営業、販売、コールセンターなど）
• 製造・軽作業系（ピッキング、倉庫作業、食品加工、検査、機械操作など）

上記のようにさまざまな対応職種があり、人材派遣会社によって得意とする職種や業界が異なります。特定の業界や職種に特化した人材派遣会社では派遣会社自体が業界や職種に精通しており、所属する派遣社員も特殊な国家資格やスキルを身に付けているケースが多いです。

これらのことから、対応職種で人材派遣会社を選ぶことは求める人材を探しやすいと言えるでしょう。

探し方については、スキルや業界に特化した人材派遣会社が登録しているマッチングサービスを利用する方法があります。これらを利用すれば、効率良く求める派遣会社が見つかります。

対応エリアで選ぶ

人材派遣会社を選ぶときは、対応しているエリアで選ぶことも重要です。利用したい人材派遣会社が見つかっても、遠方にあって社員を派遣してもらえなければ意味がないからです。

ちなみに、人材派遣会社の対応エリアとは、派遣社員を派遣できる地域やサポートが可能な地域のことを言います。対応職種にもよりますが、基本的に人材派遣会社は対応しているエリアが限定されることを知っておきましょう。

ただし、大手の派遣会社であれば各都市に支社を展開していることも多いです。

また、地元の人材を積極的に雇用して地域活性化に貢献したいということであれば、地元での活動に特化した人材派遣会社を利用するのがおすすめです。

人材派遣会社の実績で選ぶ

人材派遣会社は実績で選ぶことも大切です。人材派遣会社の実績とは登録スタッフの数や、導入事例の数のことです。

人材派遣会社を利用する企業にとって、これらの情報は非常に重要になります。

登録スタッフが多いことは派遣社員たちの満足度が高く、口コミなどの評判も良いことの証明と言えます。高い評価を得ている人材派遣会社には、優秀な人材も集まりやすくなります。

また、Webサイトで公開されている導入事例の数や多さも大切です。人材派遣会社が派遣先企業の期待に応えて課題を解決した証だからです。

実績で選ぶときは、自社の業界・業種で課題を解決した事例を持つ企業を探すと良いでしょう。

人材派遣会社の営業担当者で選ぶ

人材派遣会社を選ぶときは、対応してくれる営業担当者で選ぶことも大切です。人材派遣会社から最大限のサポートをしてもらうためには、窓口となる営業担当との関係性が重要になります。

こちらの要望や意見を伝えるには、コミュニケーションの取りやすさが大事になるからです。

また、営業担当者の人柄は、派遣社員の就業意欲の向上にもつながります。派遣社員は、営業担当者によるサポートが充実してこそ不安なく仕事ができます。派遣先企業に言いづらい不満や改善点も、営業担当者を通してなら伝えやすくなるでしょう。

しかし、コミュニケーションが取りづらい人が担当では、このような適切なサポートは期待できません。

人材派遣会社を選ぶときは、派遣先企業と派遣社員の潤滑油となってくれる営業担当者がいる会社を選びましょう。

営業担当者の人柄を見極めるときは、第一印象を重視することです。電話やメールなどの連絡の質やスピード感は、トラブル時の対応の早さ、派遣社員就業後のケアのスピードや質に直結すると考えられるからです。

【企業向け】大手人材派遣会社を徹底比較！

この項目では、大手人材派遣会社を表にして紹介します。

基本的に上記の表にある人材派遣会社は全国展開している企業が多いです。また、どの企業も事務や物流、製造などの職種に対応しており、派遣形態も人材派遣や紹介予定派遣をまんべんなく扱っています。

人材派遣を検討しているならフルキャストがおすすめ

フルキャストは、拠点の多さと登録スタッフの多さを活かした柔軟な対応が魅力の人材派遣会社です。

フルキャストは仕分けやピッキングといった倉庫内の業務に強みがあるほか、検品、清掃、ハウスクリーニングなどの業務も扱っています。さらに、小売業や卸売業も対応職種に入っているので、対応できる職種の種類が非常に豊富です。

※グループ全体

まとめ

人材派遣は、人手不足が深刻で今すぐ解決する必要があるときや、期間限定でスタッフを増員したいときに便利です。必要なときに即戦力になる人材をすばやく見つけて派遣してもらえるので、ビジネスチャンスを逃したくないときに心強いサービスといえます。

一般派遣であれば採用コストもほとんどかからず、労務管理のコストも直接雇用した社員より抑えられます。また、紹介予定派遣を利用すれば自社に合う人材かどうかを見極められるのでミスマッチを防ぐことが可能です。